臨床各科の高度医療を支える中核的存在

IVR(画像下治療)とは

Interventional Radiologyとは、画像診断法の進歩と共に急速に普及した低侵襲治療法の一つです。画像下治療とも呼ばれ、主に血管系、非血管系に分かれますが、ほぼ全ての臓器が対象となり、多岐にわたる疾患を治療しています。
当科ではIVR医、診療放射線技師、看護師の三位一体で治療にあたっています。他の専門診療科ともカンファレンスを行い、緊急症例の治療も積極的に行っています。
また血管奇形の塞栓術、その他のIVR治療の入院加療も行っています。

Vascular IVR

IVRの中心をなす vascular IVR においては、脳・心臓を除く全ての領域であらゆる治療を提供しており、外傷性出血や産科出血などに対する緊急血管塞栓術も24時間対応しています。血管腫・血管奇形の診療は専門外来を設け、塞栓術や硬化療法の入院加療も行っています。また、大動脈ステントグラフト内挿術は心臓血管外科と共同で施行しています。

Non-vascular IVR

血管系以外の画像下治療であり、膿瘍の経皮的ドレナージ、経皮的針生検、圧迫骨折に対する経皮的椎体形成術など、関係診療各科と協力し、多岐にわたり行っています。超音波装置、X線透視、CTを駆使して、より安全に効果的な治療を目指して治療を行っています。

Oncology IVR

がん患者さんの局所病変の制御、症状の緩和のために行う画像下治療をOncology IVR と呼んでいます。切除不能、全身化学療法不応な腫瘍性病変（肝転移など）に対する動脈化学塞栓療法や栄養・腸管減圧のための経皮的食道胃管造設など、血管系、非血管系を問わず、様々な病状に合わせた治療を提供しています。